3原子力トピックス嶺南Eコースト計画推進会議を開催 原子力をはじめ再生可能エネルギーを含むさまざまなエネルギーを活用した地域経済の活性化や街づくりを目指す「嶺南Eコースト計画」の推進会議が、昨年11月22日、敦賀市にある若狭湾エネルギー研究センターで開催され、国、県、市町、電気事業者、大学、産業界等の代表者が出席しました。 会合では、現在県が進めている原子力リサイクルビジネスの事業可能性調査の中間報告がありました。設立を検討している地元企業連合体の組織形態や収支採算性、解決すべき課題などが示され、会議に出席した知事は、課題解決に向けた協力を呼びかけました。国や電気事業者、経済団体など各委員からは、有益で先駆的な取り組みであるとして、積極的に協力したいという発言がありました。 このほか、「もんじゅ」サイトを活用した新たな試験研究炉整備に関する進捗状況や、2022年度の主要事業の方針などに関する報告および意見交換が行われました。推進会議の内容原子力リサイクルビジネス事業可能性調査の中間報告•リサイクルビジネスを行う企業連合体の組織形態の検討•リサイクルビジネスの採算性の検討•事業実現のための課題抽出および課題解決方法の検討原子力関連研究の推進および人材の育成•敦賀における国際シンポジウムの開催(2022年度)•「もんじゅ」サイトに新たな試験研究炉を整備•県内原子力関連企業の人材確保、育成を支援さまざまなエネルギーを活用した地域振興•嶺南市町のスマートエネルギーエリア形成を支援 •VPP※実証と連動したEVカーシェアリングを実施•小中学生・高校生への原子力・エネルギー教育を推進推進会議の様子Q&Aそうなんだ!「もんじゅ」の廃止措置はどこまで進んでいるの?Qナトリウムってどんな物質?Q原子炉容器原子炉容器ナトリウム燃料池(水プール)炉外燃料貯蔵槽燃料残り0体燃料124体原子炉格納容器原子炉格納容器取り出し済燃料406体•2018年から原子炉容器内などにある燃料(530体)を水プールへ取り出す作業が行われていて、今年中に完了する予定です。•燃料とナトリウムをいつ、どこに運び出すのか、国が今年中に具体的な計画を決める予定です。•常温では、軽くて軟らかい銀白色の金属•熱の伝えやすさは鉄の約2倍、水の約100倍•密度は水よりも小さい•水分に触れると、熱を出して激しく反応し、水素ガスを発生させるなぜ「もんじゅ」では冷却材にナトリウムを使うの?Q•高い温度でも液体のまま扱うことができる。•熱が伝わりやすいので、効率よく発電することができる。事故時には熱を大気中に逃がして冷却ができる。「もんじゅ」にはナトリウムが漏れた場合に備え、水分を含む空気などに触れないようにするための特別な設備等が取り付けられています。(2023年度から本格的な解体の準備に着手 2047年度に建物等の撤去完了予定)AAA融点(溶けて液体になる温度)ナトリウム鉄水97.8℃1536℃0℃883℃2863℃100℃沸点(沸騰して気体になる温度)燃料取り出しの状況[2022年3月1日現在]燃料の移動順序食塩(塩化ナトリウム)にも含まれるなどの理由が挙げられます。ナイフで切れるほど軟らかい約98℃で液体になる水分と反応し、熱と水素ガスを発生させる•塩(塩化ナトリウム)を電気分解して作るため製造が容易鉄・水との比較(1気圧の場合)※VPP(バーチャルパワープラント=仮想発電所)しお
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