4大飯原子力防災センターでの原子力災害合同対策協議会 県は8月27日、関西電力㈱の大飯発電所と高浜発電所を対象に原子力防災訓練を実施しました。訓練には、国、おおい町、高浜町、自衛隊など約40機関約300人、住民の方々約50人が参加しました。 今回の訓練では、新型コロナウイルスによる感染症が県内で発生している中、若狭湾沖を震源とする地震により、大飯3号機と高浜4号機で同時に事故が発生した場合を想定。感染症対策と原子力防災の広域避難を並行した訓練は全国初となりました。 大飯発電所から半径5㎞圏内となるおおい町大島地区では、地元住民の方々が一時集合施設となる「はまかぜ交流センター」に集合。検温を行い、平熱の人と感染疑い者、濃厚接触者に分かれて避難をしました。 県では今後、関係機関と成果や改善点の検証を行い、内閣府と共同で策定した原子力災害時における感染症対策ガイドラインに反映させるとともに、訓練を積み重ねながら防災力をより高めていくこととしています。大飯発電所・高浜発電所を対象に感染症対策を取り入れた原子力防災訓練を実施t PICSnuclear energy原子力トピックス予防的防護措置を準備する区域(発電所からおおむね半径5㎞)放射性物質が放出される前から、予防的に避難する区域です。PAZ圏緊急時防護措置を準備する区域(発電所からおおむね半径5~30㎞)原子力災害が発生した場合に、屋内退避を行う区域です。万が一、放射性物質が放出された場合には、段階的に避難する区域です。UPZ圏大飯・高浜両発電所のPAZ圏、UPZ圏5㎞30㎞おおい町高浜町高浜発電所大飯発電所京都府滋賀県福井県N琵琶湖訓練の内容一時集合施設おおい町「はまかぜ交流センター」大飯発電所のPAZ(半径5km以内)の住民避難訓練●避難住民の検温等●感染疑い者、濃厚接触者の動線・部屋の分離●放射線防護対策施設における 陽圧化訓練●簡易トイレの組み立て訓練バスによる住民避難●感染疑い者、濃厚接触者、それ以外の住民用バスへと別々に搭乗●感染疑い者、濃厚接触者用バスには、ビニールシート等で飛沫感染防止対策を実施●座席間隔を空ける、運転席と各座席を区切るなど避難先施設敦賀市「プラザ萬象」●避難住民の検温等●感染疑い者、濃厚接触者の動線・部屋の分離●プラスチック間仕切り、段ボールベッドの組み立て訓練●短期間の車中泊用の駐車場を 敷地内に確保「陽圧化」とは? 室内などの内部の気圧が外気圧よりも高い状態のことを「陽圧」といいます。今回のおおい町「はまかぜ交流センター」(放射線防護対策施設)では、放射性物質を除去するフィルターを通して外気を取り入れ、室内の気圧を高めることで、窓や通気口などからの放射性物質の侵入を防ぐ訓練を実施しました。キーワード原子力防災センター運営訓練●大飯発電所と高浜発電所がともに被災した場合、大飯原子力防災センターに現地対策本部を一元化●高浜・大飯原子力防災センターにおける要員参集、本部一元化に伴う要員の移動●国主催の現地事故対策連絡会議および原子力災害合同対策協議会の運営訓練を実施大飯原子力防災センター
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