tOPICSnuclear energy原子力トピックス4第209回福井県原子力環境安全管理協議会が2020年1月15日、 敦賀市の福井県若狭湾エネルギー研究センターで開かれました。概要は次のとおりです。1原子力発電所周辺の環境放射能測定結果(2019年7月~9月)①線量率連続測定および積算線量測定 この期間中、放射線の測定結果に異常は確認されず、原子力発電所の運転による環境安全上の問題はなかった。②環境試料の放射能測定 陸土、指標植物、海水、海底土、海産食品および指標海産生物の一部試料から過去の核実験の影響によるセシウム137が検出されたが、いずれも環境安全上問題となるレベルと比べ、はるかに低い濃度であった。2原子力発電所から排出される温排水調査結果(2019年7月~9月) 美浜町美浜海域(8月)・敦賀市浦底海域(9月)で水温と塩分測定を実施した結果、従来の観測値と同程度だった。3原子力発電所の運転・建設および廃止措置状況(2019年10月~2020年1月)Q 大飯1・2号機の廃止措置については、発電能力が高い炉であること、かつ、稼働している大飯3・4号機と並行して行われることから、安全・安心をしっかりと担保するよう最大限の努力をお願いしたい。また、廃止措置協定の中には立地地域の振興や地元雇用の促進について記載されているが、さまざまなビジネスへの参入機会の門戸開放や支援を含めて取り組んでほしい。A 大飯1・2号機は格納容器が小さく作業場所が狭いため、従事者の安全対策をしっかり行いながら、発電所の安全確保に努めるとともに、大飯3・4号機が稼働中であることから、アクセスルートの確保などに影響がないことを確認しつつ、作業を進めていく。また、廃止措置における地域振興についても確実に実施していく。(関西電力㈱)http://www.atom.pref.fukui.jp/福井県原子力安全対策課廃止措置中もっと詳しく知りたい方は・・・❻ 高浜発電所定検中定検中運転中❺ 大飯発電所1号機/2019年12月11日~ 2号機/2019年12月11日~3号機/2019年 7月23日~4号機/2019年10月10日~❹ 美浜発電所1号機/2017年4月19日~2号機/2017年4月19日~3号機/2011年5月14日~❶ 敦賀発電所1号機/2017年4月19日~2号機/2011年8月29日~3・4号機❷ 新型転換炉 原型炉ふげん運転中運転中廃止措置中廃止措置中定検中定検中建設準備工事中2020年2月29日現在発電所の運転状況廃止措置中❸ 高速増殖原型炉 もんじゅ2018年3月28日~廃止措置中2008年2月12日~1号機/2011年 1月10日~2号機/2011年11月25日~3号機/2020年 1月 6日~4号機/2020年 2月26日~定検中安管協リトーポ定例議題主な意見福井県原子力安全対策課のホームページでは、福島第一原子力発電所の原子力災害に係る対応や県内の原子力発電所の運転状況、県の記者発表文などを公開しています。■大飯発電所1・2号機の廃止措置について特別議題廃止措置中廃止措置中Q&Aそうなんだ!高浜発電所3号機の定期検査で取り出された「MOX(モックス)燃料」ってどんなものなの?使用済燃料をリサイクルすることで作られる新しい燃料のことです。QA 使用済燃料(原子力発電所で使い終えたウラン燃料)には、燃料として再利用できるプルトニウムが含まれています。「再処理」と呼ばれる処理をしてプルトニウムを取り出し、ウランと混ぜ合わせることによって「MOX燃料」を作ることができます。このMOX燃料は一部の原子力発電所で使われています。 使い終えたMOX燃料にもプルトニウムが含まれることから、そこから再びMOX燃料を作ることができます。しかし、国のエネルギー基本計画では、使用済MOX燃料の処理・処分の方策について、「引き続き研究開発に取り組みつつ、検討を進める」としており、その具体的な進め方は示されていない状況です。 県はこうした状況を踏まえ、国に対し技術的な検討・研究開発を加速し、その具体的な方策を明らかにするよう求めたところです。 高浜発電所3号機には原子炉容器の中に全部で157体の燃料があり、MOX燃料は28体。関西電力㈱はこのうち8体の使用済MOX燃料を1月27日から29日にかけて取り出し、燃料プールに保管したよ。 県内では、ほかに高浜4号機でもMOX燃料を使用しているよ。
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