あっとほうむ No.207
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5スペース★ラボスペース★ラボスペース★ラボ 福井県では今年、宇宙分野で世界最大規模の国際会議が開催されます。また、宇宙産業を新たな政策の柱として、2020年度に超小型人工衛星の打ち上げを目指しています。「スペース★ラボ」では、地球と異なる「宇宙」をさまざまな角度から紹介します。 今号は、「人工衛星」について 見てみましょう。人工衛星「こうのとり」画像提供:JAXA 人の手によって打ち上げられ、地球の周りを回っている物体を人工衛星といいます。人工衛星には気象観測や通信・測位など、目的によってさまざまな種類があります。 地球の周囲を回る人工衛星は、常に地球の重力に引っ張られています。重力の影響を受けても人工衛星が地球に落ちてこないのは、回る速さにヒミツがあるからです。 地上でボールを水平に投げてみましょう。ボールは速く投げるほど、遠くまで飛んでやがて地面に落ちます。ボールを秒速7.9kmで投げると※1、地球の重力(内向きの力)とボールが地球の表面を回るときの遠心力※2(外向きの力)が同じ大きさになり、地面に落ちることなく地球を周回します。 人工衛星は地球の周りを高速で回ることで、落ちることなく飛び続けることができるのです。H-ⅡBロケット人工衛星は、前回の号で紹介したロケットの先端に入れて、宇宙まで打ち上げられているよ!「はやぶさ2」のように地球以外の天体を調べるために打ち上げるものは、人工衛星と区別して「探査機」と呼ばれているよ!速く投げるほど、遠心力は大きくなるよ!地図作成・地域観測・災害状況把握・資源探査の幅広い分野で利用されています。陸域観測技術衛星2号「だいち2号」二酸化炭素やメタンなど、温室効果ガスの濃度分布を宇宙から観測します。(写真は「いぶき」)温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」・「いぶき2号」インターネットなどの情報通信に利用される衛星です。広域性・耐災害性などの衛星通信の特徴を生かして超高速大容量通信を実現します。超高速インターネット衛星「きずな」カーナビなどで使われる位置情報を得るための衛星です。誤差数十㎝の高精度な測位を可能にします。準天頂衛星システム「みちびき」 「福井県民衛星プロジェクト」では、県内企業が中心となり、超小型人工衛星の2020年度打ち上げを予定しています。福井の高度なモノづくり技術を生かした製造業の発展や、衛星データを防災・農業・教育などに活用し、県民生活の向上を目指しています。人工衛星からの画像を利用してブランド米の品質管理や、衛星写真を3D化して観光サイトでの活用などが期待されているよ!【県民衛星の仕様】サイズ : 60㎝×60㎝×80㎝重 量 : 100㎏特 徴 : 宇宙から車を認識できる、高性能な 望遠カメラを2台搭載し、57㎞以上の 撮影幅を実現しています。直近の衛星画像を観光サイト等に活用57㎞以上投げる速度が秒速7.9㎞を超えると、地上に落ちないで地球の周囲を回り続ける。人工衛星を投げたボールに例えると地球画像提供:JAXA※1 地表に空気の抵抗が無いと仮定した場合※2 遠心力とは、回転する物体(この場合はボール)から見て回転の中心と反対の向きに引っぱられる力のこと遠心力ドローンが肥料や農薬を散布することが期待されています。画像提供:㈱アクセルスペース・画像を解析・施肥の最適時期を判断撮影小惑星探査機「はやぶさ2」重力
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