あっとほうむ No.196
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6 政府が示した2030年度の電源構成比率では、水力・地熱・太陽光・風力・バイオマスなどの「再生可能エネルギー」について、最大限の導入を進めることとしています。 「いきいき地球GO!」では、再生可能エネルギーによる各発電の基礎知識や活用方法を紹介します。最終回の今回は、一般家庭などにも導入されている太陽光発電について見てみましょう。いきいき地球GO!どんな場所でも発電可能な のエネルギー 太陽電池で太陽光を電気エネルギーに変える太陽光発電は、日光の当たる場所なら、どこでも発電することができます。家庭や学校の屋根などで見かけるほか、宇宙ステーションなどでも利用されています。太陽電池の発電のしくみ 太陽電池はn型半導体、p型半導体という2種類の半導体からできています。 太陽電池が光を受けると、n型半導体にマイナスの電気(電子)、p型半導体にプラスの電気が集まってきます。 太陽電池に導線をつなぐと、電子がマイナスの電極からプラスの電極に向かって移動することで、電気が流れます。メリットデメリット○エネルギー源が太陽光で、発電する際に燃料を必要としない○発電する際に二酸化炭素などの温室効果ガスを出さないので環境にやさしい○どこでも設置でき、故障も少ないため、非常用の電源にもなる○雨の日や曇りの日は、発電量が少なくなるほか、夜間は発電ができない○火力・原子力発電に比べてエネルギーの変換効率が低い※太陽光発電のメリット・デメリット蓄電池で太陽光発電の弱点をカバー 太陽光発電は雨や曇りの日には発電量が少なくなるほか、夜間は発電ができません。このため、最近は、太陽が出ているときにつくった電気を蓄電池にためておき、発電できない時間帯にも電気を使うことができるシステムが増えています。※エネルギー形態を変換したときに、有効に利用できるエネルギーの割合 火力:41~54%・原子力:34%・太陽光:15~20%シリコン半導体 電気がよく流れる「導体」と、流れない「絶縁体」の中間の性質を持つ物質を「半導体」といいます。 現在、普及している太陽電池は、主にシリコン(ケイ素)を原料にした半導体からつくられています。ケイ素は地中に多く存在する元素なので、無くなる心配がありません。宇宙ステーション太陽電池太陽の出ているときにつくった電気をためておく雨や曇りの日、夜間にも使える蓄電池n型半導体p型半導体マイナス電極プラス電極導線(電気を通す金属線)電子-+-+-+-+-+-+-+---+-+-+++-----光光参考 : 森北出版「電力工学」、資源エネルギー庁資料

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