広報誌195
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昨年12月22日、西川知事は林幹雄経済産業大臣と面談し、「地元高浜町や県議会の意見、県原子力安全専門委員会の安全面の評価、国や事業者から示された方針などを総合的に勘案し、高浜3・4号機の再稼働に同意する」との判断に至ったことを伝えました。 知事は、国が県に示した5項目に対する回答について「着実に実行することが、原子力に対する県民や国民の理解と信頼につながる」と述べました。(5項目の概要はP3に掲載) これに対し大臣は、同意に対する感謝の言葉とともに、「原子力についての理解活動に終わりはない。今後とも、国民や地元の理解が深まるよう粘り強く取り組んでいく」との考えを示しました。もと お2原子力トピックス林経産大臣(右)に同意を伝える西川知事(左)福井県は安全性の向上を確かめ、高浜発電所3・4号機の再稼働に同意しました。県民の安全・安心を守るため、福井県は原子力発電所の安全追求に終わりはないとの姿勢を貫き、引き続き一つひとつ丁寧かつ真摯に対応していきます。 林経産大臣との面談に先立ち、知事は22日午前、県庁で記者会見し、再稼働について最終判断した理由などを説明しました。知事会見の要旨知事会見の要旨▼本県には、再稼働だけでなく、廃炉、40年超運転、使用済燃料の中間貯蔵、「もんじゅ」などの課題が集中しており、今後の原子力政策に対する国の姿勢と覚悟をただす必要があった。▼国に対し、「原子力の重要性・必要性に対する国民理解の促進」など5項目を示し、実現を求めてきた。▼本県の要請に応じ、安倍総理大臣は、12月18日の原子力防災会議で、原子力の様々な課題を抱えている本県を念頭に、我が国の原子力全般の将来について考え方を示した。▼林経産大臣は12月20日、本県が要請していた5項目に対する具体的な方針を示した。これは、国が前面に立って対応する姿に転じたものであり、本県の要請に応えたものと評価できる。▼発電所の安全確保については、県原子力安全専門委員会から報告を受け、12月21日には、自ら現地を視察し、関西電力㈱八木社長に安全確保の決意を確認した。▼地元高浜町長が12月3日、「再稼働について理解する」との見解を示し、県議会が同月17日、「再稼働する必要がある」との決議案を可決しており、地元住民や県民の理解の表れと考える。▼再稼働については、このように十分慎重に手順を踏んで対処してきた。その上で、地元高浜町や県議会の意見、県原子力安全専門委員会の評価、国や事業者から示された方針などを総合的に勘案し、再稼働に同意するとの判断に至った。
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