原子力&地域情報誌 あっとほうむ
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3 9月3日、第82回県原子力安全専門委員会が県庁で開催され、関西電力㈱高浜3号機の工事計画の認可等について審議が行われました。 委員会では、関西電力㈱が、高浜3・4号機の工事計画の概要や、福島第一原発事故を踏まえた安全性向上対策として、組織体制の充実や事故時の対応手順など緊急時対応体制の整備状況について説明しました。また、原子力規制庁が、8月4日に工事計画の認可を受けた高浜3号機の審査結果について報告しました。 委員からは、「既存の設備に新しい設備を接続した場合、互いに悪影響を与えることなく実際に動作するのか確認する必要がある」、「事故の進展等により現場の線量が高くなることを想定した手順を整備する必要がある」などの意見が出されました。 また、中川委員長は、「委員会としては、シビアアクシデントに至らないこと、異常な状態に至った場合でも、確実に元に戻す力があることを確認することが最も重要である」とし、基本になる保守管理が必要と述べました。関西電力㈱が緊急時対応体制の整備状況を説明県原子力安全専門委員会緊急時の初動・召集体制の強化(高浜3・4号機)緊急時の初動・召集体制の強化(高浜3・4号機)原子力トピックス工事計画の審査状況等を審議する県原子力安全専門委員会●万が一の事態に対応するため、発電所構内に24時間常駐する要員を29名から70名に強化。●緊急時の召集要員を300名以上確保するとともに、事故発生から6時間以内に、関電社員48名を召集できる体制を構築。●プラントメーカによる支援(情報提供等)も含め、500名以上が事故収束に注力。福島第一原子力発電所事故前本部要員: 2名運転員: 22名消防活動要員: 5名通常の要員召集ルート※1: 現地設備対応、消防活動等※2: 要員召集訓練●常駐要員(24時間常駐)福島第一原子力発電所事故以降本部要員: 6名運転員: 24名緊急安全対策要員※1: 40名●常駐要員(24時間常駐)関西電力社員: 164名協力会社社員: 約150名●緊急時召集要員若狭地区: 11名神戸地区: 約400~500名●プラントメーカによる技術支援発電所に常駐する要員のみでも、 原子炉への給水などの事故対応が可能な体制を構築発電所の設計や構造、設備仕様等の技術提供や、事故の進展予測、解析等についての支援を行う関西電力社員のうち48名は、事故発生から6時間以内に確実に発電所に召集できることを訓練※2により確認している【要員召集訓練の様子】冬季の悪天候の中を徒歩で移動(平成27年1月8日)悪天候や災害の影響による道路状況の悪化、交通手段の途絶等も想定しながら、訓練を実施している。

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