6 政府が示した2030年度の電源構成比率では、水力・地熱・太陽光・風力・バイオマスなどの「再生可能エネルギー」について、最大限の導入を進めることとしています。 「いきいき地球GO!」では、4回シリーズで再生可能エネルギーによる各発電の基礎知識や活用方法を紹介します。今回は、水のエネルギーを利用した「小水力発電」について見てみましょう。いきいき地球GO!日本に適した発電方法 再生可能エネルギーで最も割合が大きい発電方法は水力発電です。特に最近では、ダムを使わず河川や水路を使って発電する小水力発電が注目されています。日本は国土の半分以上が山で、水量が多く流れの速い川がたくさんあるため、小水力発電に適した地形をしています。日本に適した発電方法日本に適した発電方法 再生可能エネルギーで最も割合が大きい発電方法は水力発電です。特に最近では、ダムを使わ 再生可能エネルギーで最も割合が大きい発電方法は水力発電です。特に最近では、ダムを使わず河川や水路を使って発電する小水力発電が注目されています。日本は国土の半分以上が山で、水量が多く流れの速い川がたくさんあるため、小水力発電に適した地形をしています。 再生可能エネルギーで最も割合が大きい発電方法は水力発電です。特に最近では、ダムを使わず河川や水路を使って発電する小水力発電が注目されています。日本は国土の半分以上が山で、水量が多く流れの速い川がたくさんあるため、小水力発電に適した地形をしています。小水力発電のしくみ この発電方法は、流れている川に直接設置するタイプや、別の流れをつくってそこで発電するタイプがあります。どちらも水の流れを止めないので、自然環境への影響を小さくできます。小水力発電小水力発電小水力発電のののしくみしくみしくみ この発電方法は、流れている川に直接設置するタイプや、別の流れをつくってそこで発電す この発電方法は、流れている川に直接設置するタイプや、別の流れをつくってそこで発電するタイプがあります。どちらも水の流れを止めないので、自然環境への影響を小さくできます。 この発電方法は、流れている川に直接設置するタイプや、別の流れをつくってそこで発電するタイプがあります。どちらも水の流れを止めないので、自然環境への影響を小さくできます。 水車にはいくつかの種類があり、設置場所の水量や落差に適した物を使用します。下の図は「ペルトン水車」といい、水量が少なく落差がある場所に向いています。小水力発電に使われる水車小水力発電のメリット・デメリット水圧管路発電所放水口水車発電機取水口○水の落差や流れがあるところなら、どこにでも発電機を設置できる○昼夜に関係なく、年中安定して発電できる○大規模なダムなどの設備が必要ないため、周辺の生態系を壊す恐れが少ない○発電量に対し、かかる費用が高い○「水利権※2」の調整が必要※1出典 経済産業省:長期エネルギー需給見通し小委員会に対する発電コスト等の検証に関する報告※2「河川法」という法律によって、水を利用する権利が定められており、その権利は「水利権」と呼ばれる。川の水を発電などで利用する場合、その川を管理する役所や団体の許可が必要になる。メリットデメリット水車小水力発電とは、一般に出力1000キロワット以下で、川の流れをせき止めずに行う設備のことです。1000キロワットというのは、およそ一般家庭1500世帯分の使用電力になりますよ。送電鉄塔石炭火力発電が12.3円/kWhに対して、小水力発電は23.3円/kWh※1最大出力1,000キロワット以下最大落差約100mまで
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