あっとほうむ No.192
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「もんじゅ」新年度予算案を文部科学省が県に説明 平成27年2月12日、原子力規制委員会は、関西電力㈱高浜発電所3・4号機について、新規制基準適合性に係る原子炉設置変更の許可を行いました。これを受け、2月17日には、経済産業省資源エネルギー庁が県および高浜町に対し、エネルギー基本計画に基づき、地元の理解を得て再稼働を進めていきたいと説明しました。  説明を受けた杉本副知事は、原子力発電の重要性に対する国民理解の促進や、エネルギーミックスの明確化、中間貯蔵施設の県外立地に係る国の積極的関与、福島事故を教訓にした事業者等の事故制圧体制等の充実強化など、県がこれまで繰り返し国に要請してきた事項について、国の責任ある対応がなされることが判断の前提となるとの考えを伝えました。 これに対し資源エネルギー庁は、「再稼働について政府一丸となって取り組み、県の要請に対して関係省庁と連携して着実に対応する」と回答しました。高浜3・4号機の再稼働について経済産業省が県・高浜町に説明23資源エネルギー庁の高橋次長(左)から説明を受ける杉本副知事(右) 平成27年1月14日、文部科学省の田中正朗官房審議官(当時)が杉本副知事に対し、高速増殖原型炉もんじゅに関する平成27年度政府予算案について説明しました。予算案では、安全対策・維持管理経費190億円に加え、新規制基準に対応するための経費として新たに7億円が計上されました。一方、原子力規制委員会からの保安措置命令が解除されていないこと等から、運転再開のための経費は計上されませんでした。 田中官房審議官は「もんじゅ」の予算案のほか、現在策定中である原子力機構の新たな中長期目標について「安全確保を業務運営の最優先事項とし、エネルギー基本計画やもんじゅ研究計画に基づき、新規制基準への対応や速やかな運転再開に向けて取り組むことを盛り込んでいきたい」と述べました。 これに対し副知事は、国として国民・県民に対し、「もんじゅ」の役割について十分な説明をすることや、中長期目標の中で、運転再開・研究開発の工程表を明確に示すよう強く要請しました。3●原子力機構の集中改革について、これが最後の機会と考えて、文部科学省としてしっかりチェックすること●放射性廃棄物の減容、有害度の低減化という「もんじゅ」の役割について、国民に対して十分な説明を行うこと●新規制基準の審査ガイドラインを早期に示すよう、文部科学省から原子力規制庁に対し申し入れ、その上で安全な運転ができる体制を築くこと●「もんじゅ」の運転再開、研究開発の工程表を明確に示すこと●原子力機構の中長期目標ができた段階で、文部科学省から県に説明すること副知事が田中審議官に対し述べた意見

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