あっとほうむ No.190
3/8

3文部科学省が概算要求案を県に説明原子力政策について具体的な議論を開始32文科省の田中官房審議官(左)から説明を受ける杉本副知事(右)原子力政策の課題について議論する原子力小委員会 高速増殖原型炉もんじゅの平成27年度概算要求について、文部科学省の田中正朗官房審議官が8月29日、県庁を訪れ、杉本副知事に説明しました。 田中審議官は、安全対策や点検、施設の維持管理に係る経費など、文科省として責任を持って確保し、運転再開に向けた準備を着実に進めていく考えを示しました。 杉本副知事は「もんじゅ」の集中改革や今後の工程に関し、「原子力機構の体制や職員の意識、原子力規制委員会の作業の大幅な遅れが運転再開に向けての障害になっているのではないか」と指摘しました。 平成26年8月19日、国は総合資源エネルギー調査会基本政策分科会を再開しました。同分科会では、昨年12月まで、国のエネルギー政策の方向性を示す「エネルギー基本計画」について、計画案を取りまとめるための検討を行ってきました。今回の会合では、原子力や火力、再生可能エネルギー等の最適な電源構成などについて議論しました。 本県の西川知事は、委員として同分科会に出席し、重要な基盤である原子力の将来の役割と割合について、またエネルギーの安定供給やコスト低減などについて議論を急ぐよう求めました。 また、これに先立ち6月19日、国はエネルギー基本計画の原子力分野を具体化するため、同調査会電気・ガス事業分科会に原子力小委員会を発足しました。 同委員会の中で西川知事は、電力システム改革による競争環境の下で、原子力発電所の安全面がおろそかになってはいけないこと、原子力技術の継承や人材確保のためには原子力の将来性に対する明確な見通しが必要であることなど立地地域の立場から意見を述べました。

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る