原子炉廃止措置研究開発センター
「ふげん」復水器の解体撤去作業進む
平成20年度から新型転換炉「ふげん」の廃止措置作業に着手した日本原子力研究開発機構では、現在、放射能レベルが低いタービン建屋内にある復水器の解体作業を進めています。
復水器は、タービンを回した蒸気を冷やして水に戻す設備で、「ふげん」ではタービンの真下に位置しています。タービン建屋の地下1階から2階(放射線管理区域)にかけて2基の復水器が取り付けられており、これまでに、復水器につながる配管や1基の復水器の主要胴体部分を解体撤去しました。
「ふげん」は解体撤去に伴い、最終的に約5万トンの低レベル放射性廃棄物が発生すると見込まれています。その減量を目指し、原子力機構では極めて放射線量が低い金属部品約4000トンについて、一般の産業廃棄物と同様に処分や再利用ができる国の基準をクリアするため、除染作業を昨年4月から開始。これまでに解体撤去した配管やバルブなどの金属部品は、必要に応じて除染した後、タービン建屋内に一時保管しています。
原子力機構では現在、原子炉本体の解体に向けて、より効率的で、作業員の被ばく低減も図ることができる「レーザー切断技術」(6ページ参照)の研究開発も進めています。