鉄は約7000年前から人類が利用している金属で、自動車、刃物、建築物、ステンレス製品など様々な分野で使われています。また、磁石の原料でもあり、方位磁石や磁気カードなどにも応用されています。
鉄は酸素とくっついて赤サビになります。このとき同時に熱を出し、この性質が使い捨てカイロの原理になります。同じサビでも強く熱するとできる黒サビは、鉄の表面をそれ以上サビないように保護します。鉄製の鍋がサビないのは、黒サビがついているからです。
また、鉄は血液の色素であるヘモグロビンの成分になっていて、肺に取り入れた酸素を全身に運ぶ役割があり、人の体にとっても重要な元素です。
アルミニウムは鉄に比べ、軽量で軟らかい金属です。1円玉やアルミ缶の原料となるほか、熱をよく伝えるので、やかんや鍋の素材にも使われています。
時速300kmで走る新幹線の車体にもアルミニウムが使われています。アルミニウムで軽くて頑丈な車体をつくり、電力の節約、加速性能の向上や振動・騒音を低減しています。
また、アルミニウムと酸素がくっついた「酸化アルミニウム」は、とても硬い物質です。アルミ鍋や弁当箱など、市販のアルミニウム製品は、表面に厚い酸化アルミニウムの被膜を人工的につくり、傷が付きにくい丈夫な製品にしています。