安管協リポート
第180回福井県原子力環境安全管理協議会が昨年10月22日に、また第181回協議会が1月15日に開かれました。
概要は次のとおりです。
定例議題
①原子力発電所周辺の環境放射能測定結果(平成24年4月~9月)
連続空間放射線量率
・この期間中、放射線の測定結果に異常は確認されず、原子力発電所の運転による環境安全上の問題はなかった。
環境放射能測定結果
・福島第一原発事故の影響と考えられるセシウム134が、4月~6月に陸土、指標植物、松葉、降下物と海産食品の一部から、7月~9月に陸土、海産食品の一部試料から検出された。しかし、いずれも環境安全上問題となるレベルと比べ、はるかに低い濃度であった。また、これらの試料に加え、指標植物、海水、海底土と指標海産生物の一部から、セシウム137が過去の核実験による影響として検出される濃度と同程度検出されたが、いずれも環境安全上問題となるレベルと比べ、はるかに低い濃度であった。
②原子力発電所から排出される温排水調査結果(平成24年4月~9月)
敦賀市立石海域(4月)、おおい町大飯海域(5・8月)、高浜町内浦海域(5月)、敦賀市浦底海域(9月)で水温測定を実施。調査の結果、温排水の表層の最大到達距離は放水口から3.1kmであり、これまで
の拡散範囲(0.5~15.0km)の範囲内であった。
③原子力発電所の運転および建設状況(平成24年7月~11月)
〈第180回協議会〉
Q:40年超の運転制限について、加圧水型軽水炉(PWR)と沸騰水型軽水炉(BWR)では、どのような基準で判断する方針なのか。
A:PWRとBWRでは安全装置の型式も違ってくる。また、年代の違いも含め、40年超の対策やシビアアクシデント(過酷事故)の対策が十分できているかが重要となる。(原子力規制庁)
〈第181回協議会〉
Q:「もんじゅ」の保守管理上の不備があった問題で、9600カ所という数字だけを見ると、しっかりと点検しているとは思えない。この問題について大きな不安や心配を感じる。
A:今回の問題は、保守管理の仕組みに問題があったと考えている。根本的な原因を調査し、何が欠けていたのかを明らかにした上で、再発防止の対策を立てていきたい。(原子力機構)
発電所の運転状況
定検中 | 1号機 | 平成23年1月26日~ | |
定検中 | 2号機 | 平成23年8月29日~ | |
建設準備工事中 | 3・4号機 | ||
▲3・4号機建設予定地全景(平成25年1月30日現在) |
廃止措置中 | 平成20年2月12日、新型転換炉ふげん発電所から改組 |
建設中 | 性能試験中(炉心確認試験終了) |
定検中 | 1号機 | 平成22年11月24日~ |
定検中 | 2号機 | 平成23年12月18日~ |
定検中 | 3号機 | 平成23年5月14日~ |
定検中 | 1号機 | 平成22年12月10日~ |
定検中 | 2号機 | 平成23年12月16日~ |
運転中 | 3号機 | 平成24年8月3日~ |
運転中 | 4号機 | 平成24年8月16日~ |
定検中 | 1号機 | 平成23年1月10日~ |
定検中 | 2号機 | 平成23年11月25日~ |
定検中 | 3号機 | 平成24年2月20日~ |
定検中 | 4号機 | 平成23年7月21日~ |
http://www.atom.pref.fukui.jp/
福井県原子力安全対策課のホームページでは、福島第一原子力発電所の原子力災害に係る対応や県内の原子力発電所の運転状況、県の記者発表文などを公開しています。