平野前文科大臣が「革新的エネルギー・環境戦略」について説明
「もんじゅ」の位置付けは変わらない
国は9月14日、「革新的エネルギー・環境戦略」を決定し、9月19日には、今後のエネルギー・環境政策については、この戦略を踏まえ、関係自治体や国際社会等と責任ある議論を行い、柔軟性を持って不断の検証と見直しを行いながら遂行するという方針を閣議決定しました。
この閣議決定に先立ち、9月18日、平野博文前文部科学大臣が知事と面談し、国のエネルギー・環境会議が策定した「革新的エネルギー・環境戦略」について説明しました。この中で大臣は、核燃料サイクル政策について「高速増殖炉と再処理事業の取り組みについては変更はない」とし、「もんじゅ」の位置付けは従来と変わることなく、研究開発を続ける方針を説明しました。
説明を受けた知事は、次のように福井県としての考えを述べました。
「革新的エネルギー・環境戦略」について
●電力価格の高騰や産業の空洞化、雇用問題やエネルギー安全保障の課題などの十分な解決策も、代替電源確保の見通しも示されていない。
●エネルギー問題は、再生可能エネルギーの現実的な進み具合や現在の原発などとのバランスを長期的な視点で考えながら、スムーズに進めるべき問題であり、この間に、日本の国力を落とすことはあってはならない。
●福島第一原発事故の教訓を活かし、安全性と防災対策を徹底的に高めた上で、何が原発として問題なのか、何ができるのか追求してほしい。
●しかるべき時期に、首相がエネルギー政策の方向性を国民に向けて明確に説明することが重要。
「もんじゅ」について
●本来の目的をぶれることなく達成してほしい。
●安全確保のため、もんじゅのシステム、機器、組織、人的な問題も含めて検証し、責任を持った組織にしてもらいたい。
敦賀3・4号機について
●長期的にエネルギーのバランスをどうするかの中で、古い原発をやめるのか、安全性を高めた新しい炉に切り替えるのか、国が明確な方針を示して対応することが大事。
●準備工事がほぼ終了している現場の状況を、関係閣僚に視察してほしい。