安管協リポート
第177回福井県原子力環境安全管理協議会が1月17日、原子力の科学館「あっとほうむ」で開かれました。
概要は次のとおりです。
定例議題
①原子力発電所周辺の環境放射能測定結果(平成23年7月~9月)
連続空間放射線量率
・この期間中、放射線の測定結果に異常は確認されず、原子力発電所の運転による環境安全上の問題はなかった。
環境放射能測定結果
・陸土、指標植物、松葉、降下物および海産食品の一部から、福島第一原子力発電所事故の影響と考えられるセシウム134とセシウム137が検出されたが、環境安全上問題となるレベルと比べ、はるかに低い濃度であった。なお、検出された頻度、検出濃度とも減少傾向にある。
②原子力発電所から排出される温排水調査結果(平成23年7月)
美浜町美浜海域で、水温と塩分測定を実施した結果、温排水の表層の到達距離は放水口から1.5kmであり、これまでの拡散範囲(0.5~15.0km)の範囲内であった。
③原子力発電所の運転および建設状況(平成23年11月~平成24年1月)
特別議題
福島第一原子力発電所事故に係る対応状況について
・福島事故を踏まえた事故時の対応強化の安全性向上対策の実行計画について
・天正地震に関する津波堆積物の調査状況について
・大飯発電所4号機、美浜発電所3号機、高浜発電所1号機、敦賀発電所2号機の安全性に関する総合評価(一次評価)について
主な意見
Q:国が原子力発電所の運転は40年を原則とすることを打ち出した時点で、県は立地市町と意見交換をし、県としての考え方を具体的に提示すべきである。
A:運転制限40年の科学的根拠や細かい運用について示すよう国に要請している。また、事故直後から、福島の知見を活かした暫定的な安全基準を示すことも要請しており、それらを踏まえ、県の対応を考える。(県)
Q:若狭湾の津波堆積物調査について、事業者は今後も調査を継続するとのことだが、県として、今後どのような指導をしていくのか。
A:国の意見聴取会の委員から、調査方法等に指摘があるので、事業者はきちんと対応し、日本海側で発生した地震・津波について、ボーリング調査方法等で実証してもらいたい。(県)
発電所の運転状況
建設中 | 性能試験中(炉心確認試験終了) |
廃止措置中 | 平成20年2月12日、新型転換炉ふげん発電所から改組 |
定検中 | 1号機 | 平成23年1月26日~ | |
定検中 | 2号機 | 平成23年8月29日~ | |
建設準備工事中 | 3・4号機 | ||
建設予定地全景(平成24年2月24日現在) |
定検中 | 1号機 | 平成22年11月24日~ |
定検中 | 2号機 | 平成23年12月18日~ |
定検中 | 3号機 | 平成23年5月14日~ |
定検中 | 1号機 | 平成22年12月10日~ |
定検中 | 2号機 | 平成23年12月16日~ |
定検中 | 3号機 | 平成23年3月18日~ |
定検中 | 4号機 | 平成23年7月22日~ |
定検中 | 1号機 | 平成23年1月10日~ |
定検中 | 2号機 | 平成23年11月25日~ |
定検中 | 3号機 | 平成24年2月20日~ |
定検中 | 4号機 | 平成23年7月21日~ |
http://www.atom.pref.fukui.jp/
福井県原子力安全対策課のホームページでは、福島第一原子力発電所の原子力災害に係る対応や県内の原子力発電所の運転状況、県の記者発表文などを公開しています。