赤ちゃん誕生!動物の親子たち
同じウサギでも、ペットのウサギと野生のノウサギとでは、赤ちゃんの成長が大きく違います。
ペットのウサギは、元々ヨーロッパアナウサギという野生種を人間が家畜化したものです。穴の中に巣を作り、約30日の妊娠期間で4~6匹ほどの赤ちゃんを産みます。穴の中は安全なので、赤ちゃんは毛がなく、目も開いていません。目が開くのは生後約2週間で、歩き出すのは生後3週間以上経ってからです。
ノウサギは50日近くの妊娠期間を経て、地面のくぼみに1~2匹の赤ちゃんを産みます。生まれた赤ちゃんは毛が生えていて、目も開いています。十分発育して生まれるので、すぐに歩くことができます。昼間は親と離れて草の中に隠れ、夜間に母親からお乳をもらいます。
イルカやクジラの赤ちゃんは普通、尾びれの方から先に生まれてきます。頭から先に生まれると、出産が完全に終わるまで、海中で息をこらえなければならなくなり、溺れる可能性が高くなるからと考えられています。生まれた直後の赤ちゃんは、母親に助けられながら海面に顔を出し、最初の呼吸をします。
タツノオトシゴは、雄のお腹から稚魚が誕生します。
実は、タツノオトシゴの雄のお腹には袋があり、雌は雄の袋の中に100~500個の卵を産み付けます。雄は卵を受精させ、卵がふ化するまで2~4週間袋の中で守ります。卵から稚魚になると、雄は海草などに尾を巻き付けて小刻みに体を震わせます。すると親と同じ姿をしたミニタツノオトシゴたちがお腹から出てきます。この光景が、まるで雄が出産しているように見えるのです。
長い手を使って、高い木の枝から枝を移動するシロテテナガザルは、通常1匹だけの赤ちゃんを産みます。赤ちゃんは母乳で育てられますが、非常に甘えん坊で、乳離れするのに2年ぐらいかかるそうです。
鯖江市西山動物園で昨年11月に生まれた赤ちゃんも、ずっと母親に抱かれています。オッパイを飲む姿や、時折、大きな目で見つめる愛くるしい表情が人気の的になっています。また、昨年7月に誕生したレッサーパンダの赤ちゃんは、今では親と別の部屋で過ごし、大好きな笹やリンゴ、ニンジンなどを食べています。
動物の
親たちは
様々な
工夫をしながら
子供たちを
守り
育て、
子孫を
繁栄しています。しかし、
自然環境等の
変化で
絶滅が
危ぶまれている
生き
物たちもいます。
身近な
動物たちの
親子の
生態を
観察し、
命の
尊さや
自然環境の
大切さを
学びましょう。