安管協リポート
第175回福井県原子力環境安全管理協議会が7月27日、原子力の科学館「あっとほうむ」で開かれました。
概要は次のとおりです。
定例議題
①原子力発電所周辺の環境放射能測定結果(平成23年1月~3月)
連続空間放射線量率
・この期間中、放射線の測定結果に異常は確認されず、原子力発電所の運転による環境安全上の問題はなかった。
環境放射能測定結果
・大気試料、降下物、海産食品および指標海産生物から、福島第一原子力発電所事故の影響と考えられるヨウ素131、セシウム134およびセシウム137が検出されたが、環境安全上問題となるレベルと比べ、はるかに低い濃度であった。
②原子力発電所から排出される温排水調査結果(平成23年1月~3月)
敦賀市立石海域、美浜町美浜海域、高浜町内浦海域で、水温と塩分測定を実施した結果、温排水の表層の到達距離は放水口から1.5~6.4㎞であり、これまでの拡散範囲(0.5~15.0㎞)の範囲内であった。
③原子力発電所の運転および建設状況(平成23年1月~3月)
特別議題
①高速増殖原型炉「もんじゅ」について
②美浜発電所2号機の高経年化技術評価と長期保守管理方針について
③福島第一原子力発電所事故に係る対応状況について
主な意見
Q:原子力機構は、「もんじゅ」の炉内中継装置の設計にどのように関わっているのか。全てメーカーに任せているのか。
A:県の指導もあり、外部の研究者で構成する炉内中継装置等検討委員会を設置し、第三者的評価をもらっている。(原子力機構)
Q:福島第一原子力発電所事故の対応について、保安院がしっかりと安全対策を進めて、国民からの信頼を確保していく必要がある。
A:保安院を経済産業省から分離させて独立性を確保するという話がある。これは行政体制の信頼性を確保するための対策として進んでいるものである。(原子力安全・保安院)
発電所の運転状況
建設中 | 性能試験中(炉心確認試験終了) |
廃止措置中 | 平成20年2月12日、新型転換炉ふげん発電所から改組 |
定検中 | 1号機 | 平成23年1月26日~ | |
定検中 | 2号機 | 平成23年8月29日~ | |
建設準備工事中 | 3・4号機 | ||
建設予定地全景(平成23年9月27日現在) |
定検中 | 1号機 | 平成22年11月24日~ |
運転中 | 2号機 | 平成22年11月19日~ |
定検中 | 3号機 | 平成23年5月14日~ |
定検中 | 1号機 | 平成22年12月10日~ |
運転中 | 2号機 | 平成22年11月17日~ |
定検中 | 3号機 | 平成23年3月18日~ |
定検中 | 4号機 | 平成23年7月22日~ |
定検中 | 1号機 | 平成23年1月10日~ |
運転中 | 2号機 | 平成22年10月26日~ |
運転中 | 3号機 | 平成23年1月21日~ |
定検中 | 4号機 | 平成23年7月21日~ |
http://www.atom.pref.fukui.jp/
福井県原子力安全対策課のホームページでは、福島第一原子力発電所の原子力災害に係る対応や県内の原子力発電所の運転状況、県の記者発表文などを公開しています。