放射線は人体にどのような影響を与えるの?放射線は人体にどのような影響を与えるの?放射線の量放射線の量12放射線が人体に与える影響放射線が人体に与える影響私たちは毎日の暮らしの中で、いろいろな放射線を受けています。自然界には宇宙から飛んでくる宇宙線、大地や食物に含まれている放射性物質からの放射線などがあり、これらは 自然放射線 と呼ばれています。また、 人工放射線 として、レントゲン検査や胃の透視検査などで受ける医療用の放射線などがあります。自然放射線と人工放射線の違いは、放射線が発生する源が自然によるものか人工によるものかの違いです。人体へ与える影響は、受ける放射線の量が同じであれば、自然放射線も人工放射線も同じです。実効線量(ミリシーベルト)10001001010.10胸のX線集団検査(1回)胃のX線集団検査(1回)一般公衆の線量限度(年間)〈医療は除く〉胸部X線コンピュータ断層撮影検査(CTスキャン)(1回)放射線業務従事者の線量限度(年間)3.01.00.08~0.110.06インド・ケララ大地からの自然放射線(年間)5.2~32.32.4~12.950日本平均1人当たりの自然放射線(年間)世界平均(年間)2.1宇宙から0.30大地から0.33空気中のラドンから0.48食物から0.992.4【線量】単位はシーベルトで、1ミリシーベルトは1シーベルトの1000分の1。【実効線量】人体の組織によって放射線を受けた時の影響程度が違うため、個々の組織が受けた線量を合算して算出した全身の被ばく線量。全 身発がんリスクが10%増加全 身造血臓器の一時的機能低下全 身これより低い線量では臨床症状なし10007000全 身〈受けた場所〉〈症 状〉死 亡700010000500100〜自然放射線人工放射線東京~ニューヨーク航空機旅行(往復)日常生活で受ける量より、はるかに多い放射線を受けると、放射線が細胞を壊したり細胞の働きを止めてしまいます。受けた量が比較的少ない場合は、もともと体に備わっている修復機能が働いて回復しますが、一度に多量の放射線を受けると、正常な細胞の回復力が追いつかなくなって障害が現れたり、極端な場合は死に至ることもあります。人体が放射線を受けた時、その影響の度合いを測るものさしとしてシーベルトという単位が使われますが、おおむね100ミリシーベルト以下で障害が現れることは確認されていません。参考:「原子力・エネルギー図面集2016」をもとに作成やさしい原子力やさしい原子力やさしい原子力やさしい原子力放射線の基礎知識 Ⅱ放射線の基礎知識 Ⅱ
元のページ ../index.html#12