やさしい原子力 そうなんだ!原子力2021
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放射線と放射能はどう違うの?放射線と放射能はどう違うの?10アルファ(α)線ベータ(β)線ガンマ(γ)線エックス(χ)線中性子線陽子中性子中性子電磁波紙アルミ板鉛板・コンクリート水電子放射性物質から飛び出したプラスの電気を持った重い粒子。空気中で数センチ飛ぶと止まり、紙1枚で止められる。アルファ線放射性物質から飛び出した電磁波(光や電波と同じような性質)で、透過力が強い。鉛板やコンクリートで止められる。ガンマ線・エックス線放射性物質から飛び出したマイナスの電気を持った軽い粒子(電子)。空気中で数メートル飛ぶと止まり、アルミ板程度の金属で止められる。ベータ線ウランなどが核分裂する時に飛び出す電気的に中性の粒子で透過力が強い。コンクリートや水で止められる。中性子線電球光を出す能力放射能放射性物質光放射線放射線と放射能の違い放射線と放射能の違い放射線の発生放射線の発生放射線の種類と透過力の違い放射線の種類と透過力の違い放射線を出す物質のことを放射性物質といい、放射性物質が放射線を出す能力のことを放射能といいます。これらの関係を電球と光に例えると、光が放射線、光を出す電球が放射性物質、光を出す能力が放射能にあたります。地球にある全てのものは「原子」からできています。原子の中には不安定な状態で存在しているもの(放射性物質)があり、これらは安定した状態になるときにエネルギーを出します。この時のエネルギーが「放射線」です。不安定な原子が放射線を出すと別の原子になります。例えば、野菜や肉、私たちの体の中など自然界にあるカリウム40は、放射線(ベータ線やガンマ線)を出して、放射線を出さないカルシウム40やアルゴン40の原子になります。放射線には、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、エックス線、中性子線などの種類があります。それらは、大きく「粒子線」と「電磁波」の2種類に分けられます。放射線は、種類によって、物を透過する力が違います。カリウム40の89%がベータ線を出してカルシウム40になり、残り11%は、「電子捕獲」し同時にガンマ線を出してアルゴン40になります。カルシウム40アルゴン4040Ar40Ar40Ca40Caカリウム40ベータ線40K40K1919ガンマ線11%89%やさしい原子力やさしい原子力やさしい原子力やさしい原子力放射線の基礎知識 Ⅰ放射線の基礎知識 Ⅰ18182020

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